再び流行?今でも楽しめる「写ルンです」の魅力に迫る
今ではすっかり、スマートフォンで写真を撮ることが当たり前になり、カメラもデジタルカメラになって、フィルムをカメラに詰めて写真を撮ることは無くなってしまいました。
しかし、フィルムカメラだけが持っている魅力によって、密かにフィルムカメラブームが来てます。
フィルムカメラに新しく挑戦したいと思っている方もいますが、高価なカメラをいきなり購入するのはハードルが高いです。
そこで、お勧めするのが、「写ルンです」です。
写ルンですは、1986年に富士フィルムが発売したレンズ付きフィルムカメラです。つまり、カメラの要らないフィルムなんですね。
発売当時は、「誰でも簡単に綺麗な写真が撮れる」と話題になり、旅行のお供や、結婚式など色んな行事で活躍しました。
写ルンですは、写真を撮ることを非常に良く研究された商品です。
写ルンですの基本スペックは
ISO400フィルム、焦点距離32mmレンズ、絞りF10固定、シャッター速度は1/140秒、撮影距離は1メートル〜無限大、ストロボの有効範囲は1〜3メートルとなっています。
これは屋外の日中、3人ぐらいの人物を入れて上半身で撮影するシーンにぴったりです。またストロボの有効距離は1〜3メートルでこちらも、パーティーなどの記念写真にぴったりの距離に合わせてあります。
写真を撮りたいと思う多くのシーンに対応した設定になっている訳なのですが、全く電子的な制御も無いアナログカメラで「誰でも簡単に撮影出来る」を実現したのは驚きですね。
そして、写ルンですはいわゆる「使い捨てカメラ」といわれていますが、実際には使い捨てではなくリサイクルされて生まれ変わるエコな製品でもあります。
写ルンですの魅力
ブーム再燃の写ルンですの魅力をいくつか紹介しましょう。
小さくて軽い、そして可愛い
写ルンですの重さはたった90グラム、小さな石鹸程度でスマートフォンの半分の重さです。常に持ち歩いても全く気にならない重さです。持ち歩きのしやすさは、シャッターチャンスのタイミングを逃さずに済みます。
そして、レトロで可愛い見た目も魅力です。
シャッターチャンスに強い
写ルンですの最大の特徴はシャッターチャンスに強いことです。スマートフォン、デジタルカメラは、オートフォーカスという優れた機能が備わっていて、いつでも自動でピントを合わせてくれます。でも、ピントが合うまでの一瞬のずれが生まれます。
オートフォーカスは新機種が出る度に、性能が上がって非常に早くピントを合わせてくれますが、写ルンですは、パンフォーカスで撮影する前からピントが合っているので、写ルンですの早さにはかないません。
ピントが合うまで待たなくてもよいので、思った時の瞬間にシャッターを押すことが出来ます。
丈夫で壊れない
カメラを持ち歩くのは、落とさないように気を付けたり置き忘れの心配など、何かと気を遣ってしまうものです。そのためカメラを持って出かけることは少しストレスを感じてしまうこともあります。そのため、カメラを持ち出すのをやめて、「やっぱりカメラを持って来れば良かった」と後悔することもあります。写ルンですは、軽くて丈夫で落としたぐらいでは壊れません。忘れてしまっても高額なデジタルカメラとは違って、安価なので気楽です。気軽に持ち歩いていつでも撮影出来るのは、シャッターチャンスに出会う確率が高くなります。
使い方が簡単
写ルンですは、フイルムの巻き上げダイヤルを回してシャッターボタンを押すだけです。フラッシュを使いたい時はフラッシュのスイッチを入れる。デジタルカメラと違って、電源ボタンも充電の必要もありません。もちろん電池も必要ありません。
誰でも簡単に、思った時にシャッタ−を押せば綺麗な写真が撮れます。
デジタルカメラには無い味
写ルンですの人気の秘密は、やはりデジタルカメラやスマートフォンには無い独特の味があることです。
デジタルカメラやスマートフォンの写真に慣れてしまった今、フイルムだからこそ出せる味のある写りが新鮮に感じます。また、現像してみるまで、どんな風に撮れているのかわからないドキドキ感も魅力のひとつです。
写ルンですは、気軽に写真を楽しむ基本がギュッと詰まったカメラです。
写ルンですを持って出かけて見るのはいかがですか、今までとは違った風景と体験に出会えるかも知れません。
企画:編集部
記事:編集部
監修:寺川(カメラマン)